農業は未経験から始める方が多い一方で、農業大学などで専門的な勉強をする人もいるほど奥が深い世界です。
経験がなくても知識があれば失敗するリスクを軽減でき、美味しい野菜・果物を育てられるようになります。
農業に役立つ資格をまとめたので、これから農業で起業したい方はぜひ参考にしてみてください。
資格を取得するのが理想ですが、勉強するだけでもスキルアップに繋がります。
農業を始めたい方向けの資格から、経営に役立つ知識など幅広い分野の資格を集めてみました。分野によっても必要な資格や知識が異なるため、ご自身の希望する業態に合った知識とスキルを習得していくとよいでしょう。
これから農業を仕事として始めようとしている人に向けた資格です。
1~3級があり、1級と2級は学科と実技試験があります。
2級もしくは1級を取得して、やっとスタートラインに立てるような資格ですので、実家が農家で必要な知識を身に付けている人が無理に取得する必要はありません。
農業の基礎が身につく資格ですので、本格的に農業を始めたいと思う方が最初に挑戦するのにおすすめです。
こちらは小中学生や一般の人を対象にした難易度が低くて実務経験が一切不要の資格です。
この資格を取るだけでは必要な知識を全て補えませんが、農業に転身する構想段階の方が最初に農業を勉強する入口として日本農業検定を受けてみるとよいでしょう。
農作業をするのに必要不可欠な資格だと言えます。
軽トラを持っていない農家はほとんど存在せず、収穫や集荷、肥料を運ぶなど幅広いシーンで車を活用します。
育てる野菜や畑の形状によっては、軽トラで畑の中に入っていくので、AT限定ではなくMTも運転できる免許が望ましいです。
大きな農家だと、これらの資格を持っておくと役立ちます。
フォークリフトは4日程度の講習で簡単に資格を取得できるので、農業をしながら必要に応じて資格取得を目指しましょう。
トラクターや田植え機を安全に使う知識やメンテナンスの基礎を学べる資格です。
農機具の大きな故障は修理に出す必要がありますが、日常点検や軽微な不具合は自分で対処できた方がいいです。
ほかにも人に指導するための指導農業機械士や整備士・農機具メーカーで働く人が取得する農業機械整備士という資格があります。
比較的手軽な資格の農業機械士でも農業大学などで研修を受ける必要があるので、地域によっては資格を持っている農家がほとんどいないケースもあります。
温度管理をするハウス栽培をする場合、灯油・軽油の指定数量が1,000リットルを超えるボイラー設備を導入しないといけません。
そのためには危険物取扱者とボイラー技士の資格保有者を設置する必要があります。
ハウス栽培は資格の面でもハードルが高いことを覚えておきましょう。
農業に関する帳簿作成の知識とスキルを身に付けられます。
農業を開業するのは経営者になることでもあるので、お金の管理が非常に大切です。
農業簿記の勉強をすれば、健全な経営に役立つでしょう。
ドローンを使って農薬散布するのに必要な資格です。
昨今は小中規模の農家でもドローンを使うケースが増えています。
これから農業を始める方は、日本農業技術検定の勉強をするとよいでしょう。
このほか、最低限の資格として車の運転免許を持っていないと苦労することが多く、仕事の領域が限られてしまいます。
その他の資格は農業の仕事を始めてからでも十分です。
農業と勉強の両立に不安を感じる方は認定新規就農者制度を利用すれば、給付金などの支援を受けながら学びを深めることが可能です。
農林水産省が新規農業従事者の定着を積極的に支援しているため、これから農業を勉強しようとしている方はこちらの各種制度も確認しておくとよいでしょう。
ここで紹介した資格のほかにも野菜や果物などを育てるための検定など、スキルを高めるための資格がたくさんあります。
農業の仕事は天候や畑のサイクルで一時的に作業が少なくなって時間の空くタイミングが多いです。
少しずつでもいいので開業後も勉強を続けていくと、仕事の領域が広がって失敗するリスクを軽減できるでしょう。