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農業分野で女性が起業するための、課題と注意点をご説明します。

最近では「農業女子」という言葉も聞かれるようになり、就農して独立したいと考える女性は増えてきたのではないでしょうか。活躍の場を広げていくためにも、体力がある若い内に挑戦することをおすすめします。

女性の就農について

女性も農業で独立できる?
家庭菜園やガーデニングなど、植物のお世話をすることが趣味の女性は多いのではないでしょうか。
いつかは農業で野菜や植物と触れながら張り合いのある生活がしたい、でも女性だけで農業ができるのか不安…そんな疑問やお悩みがこの記事で解決できるかもしれません。
今回は女性でも農業で独立できるのか、どのような注意点があるのかをわかりやすくご説明していますので、ぜひ参考にされてくださいね。

 

女性でも農業で独立できる?

女性でも農業で独立できますが、事業形態を慎重に考える必要があります。
力仕事が多い業態は避けることが望ましく、未経験から独立する場合は腰などを痛めた時に作業が滞ってしまうリスクがあります。

 

育てる野菜などの違い

育てる野菜を選ぶイメージ
広大な土地でキャベツや大根、カボチャなど重量がある野菜を収穫するのは男性でもキツイ仕事です。
こうした農業をやっている女性もいますが、女性だけでの独立だと難しいことが多いでしょう。

 

ビニールハウスでイチゴなど比較的軽い果物を育てる場合や、米など機械化が進んでいる農作物を育てるのであれば女性による弊害が少ないです。
トラクターのアタッチメントを変えるなど相応の力仕事もありますが、その辺は近所の人などの協力を得ながら対処していきましょう。
まずは育てたい野菜や果物などの農作物における生産過程を確認し、力仕事の多さなど女性のデメリットを事前に把握しておくことが大切です。

 

女性農家は意外に多い

女性だけで独立して開業する農家の事例は多くないですが、女性だけで農業をしている所はたくさんいます。
その多くは元々は家族経営をしていて、大黒柱であった男性の死亡や病気、高齢化などによる離脱で女性だけが残って農業を続けているパターンです。

 

農業は力仕事がたくさんありますが、機械化も進んでいてコツや身体の慣れがあれば体力のない女性でも大半のことをこなせます。
女性が農業で独立したい場合は体力的な面で最初は苦労することが多いですが、頑張って続けていけば自分のペースで仕事をこなせるようになっていきます。
女性だけで農業を始めたい場合は、45歳以下など体力がある若いうちに独立するとよいでしょう。
もちろん、農業の勉強をして体力的な負担が少ない就農計画を作れば年齢に関係なく農業を始められます。農業の専門的な資格や検定も多くあるため、未経験から農業を始めるなら取得しておくと実践に活かすことができますよ。

 

就農者の女性比率

女性の就農割合グラフ
令和3年度の認定新規就農者は10,558人いて、そのうち女性は1,048人です。
約10%が女性になりますが、男性と一緒に農業を始める事例も多数あるため、女性だけでの独立は10%より少なくなります。

 

参考サイト

 

業界全体における基幹的農業従事者の約4割を女性が占めているので、女性が農業をすること自体は珍しくありません。
新規就農者の女性比率と基幹的農業従事者の女性比率の差で分かる通り、農家は家族経営が多くて奥様や母・娘など家族の中で女性が家業を手伝う比率が高めです。
農業における女性の活躍推進を国が主導して取り組んでいるので、農業は決して男性中心の世界とは言い切れません。

 

女性だと周囲が優しい

女性だけで独立して農業を始めるケースは少ないですが、だからこそ近隣の農家や農協・役所などが優しくサポートしてくれます。
未経験からの独立は周囲の手助けが必要不可欠で、女性はその辺において利点が大きいです。

 

農協でのイベントなどは女性参加者が多いので心細くなることもなく、実際に独立してみて想像以上に恵まれていて仕事がしやすかったと答える女性がたくさんいます。
農業を始めたいけど女性という性別がネックだと考えるのはナンセンスです。
女性ならではの注意点を理解して慎重に就農計画を立てる必要がありますが、農業は女性でも独立して事業を大きく成長させたり長く続けたりできる仕事です。